豊橋競輪場

まくる君の部屋

競輪酒場「郷愁劇場」


第一話 まくる君語録「まくる君だもの」
第ニ話 煩悩対談「菖蒲の部屋」
第三話 競輪酒場「郷愁劇場」
  第一夜 昔の競輪場
  第二夜 開場ラッシュ
  第三夜 閉鎖された競輪場
  第四夜 競技自転車
  第五夜 脚質:「逃」「両」
  第六夜 脚質:「追」
  第七夜 車券戦術:連単・連複
  第八夜 車券戦術:ナガシ・ボックス
  第九夜 選手の心理
  第十夜 豊橋競輪を考える
第四話 目隈蓮太郎「蓮太郎が行く」

いつも競輪場の三角スタンドからバンクを見つめる男 大外郷愁。
そのミステリアスな競輪哲学を紐といて、今日も競輪を熱く語ります。

第四夜:競技自転車

郷愁自転車やあ皆さん、競輪酒場「郷愁劇場」へようこそ。お相手は競輪哲学詩人『大外郷愁』。
今夜のテーマは『競技自転車』です。今日は勝手口で何かごそごそやってます。

あんたがたは競輪以外の自転車レースを見ることはあるかい。ツールドフランスなどのロードレース用自転車やオリンピックやワールドカップのタイムトライアルなどのトラックレースなど、欧米では自転車競技は結構人気のあるスポーツなのじゃ。だから当然のように各レース用自転車メーカーは技術を競い合って、タイムアップを目指す競技者にとって魅力的な自転車の開発を行っているのじゃ。

そこで競輪用自転車じゃが、もともとシンプルな競輪用自転車、レーサーと呼ばしてもらおう。レーサーに使用されているパーツはほんとに少ない。変速機もヘッドライトも泥除けも、ブレーキすらない上に、ずいぶん前に定められた規格にしたがって、日本自転車振興会に登録されたメーカーの製品しか使用が許されておらんので、開発費などとは無縁のパーツをサイズ違いで数種類揃えておけば事は足りる。つまりフレームだけ体格や走法に合ったものをオーダーできれば、あとはたいした費用はかからないのじゃ。といってもフレームが安くても15万、高ければ50万と言われておるのでレーサー1台が20万~55万といったところか。一般の自転車に比べれば高く感じるじゃろうが先に書いたツールドフランスなどでトップレーサーが駆るロードレーサーではホイールだけでも買えない値段じゃな。なんと言っても「軽い」と思われている競輪レーサーの重量が8kg程、変速機やブレーキがついたロードレーサーで同程度の重量を達成する昨今の競技用自転車から比べれば、大変ローテクな世界、つまりそれだけ体力勝負となっているともいえるのじゃがのう。

さてこのレーサーじゃが、ブレーキがないのは既に話したとおりじゃが、通常フリーといって自転車の走行状態に関わらずペダルを停めたり、逆回転させたりできるのじゃが、レーサーは完全固定。つまり走りつづけている以上はペダルに合わせて脚を回しつづけなくてはいけないのじゃ。さらに最新のロードレーサーなどではスキーのビンディングのように足首の操作でワンタッチで外れる仕組みになっているのじゃが、競輪のレーサーはこのビンディングタイプのペダルの使用は認められておらず、靴とペダルは一心同体、革ベルトでしっかりくくり付けられておるのじゃ。じゃから走行中に上手に手でベルトを緩めて外さないとないと止る事もままならないのじゃ。

さて出来上がりじゃ、以前使っていたわしのレーサーじゃ。一回りしてくるから暖簾しまっといてくれるかのう。よいしょ、うわぁぁ、止れん、どげんしたらええんじゃぁぁぁ